ホームステージング

ホームステージングの費用相場|実物・バーチャル・AIを徹底比較

公開日 2026年7月21日

執筆: カグオクAI編集部 / 監修: 増山大知

ホームステージングの費用は、方式によって数百円から数十万円まで大きく幅があります。実物の家具を搬入する従来型は1件あたり数万円〜数十万円、プロに外注するバーチャルステージングは1枚1万円前後〜、AIで自分で作成するセルフ型は1枚数百円〜が目安です。

本記事では、賃貸・売買それぞれのケースで実物・バーチャル(外注)・AI(セルフ)の3方式の費用を比較し、月額リース料や搬入搬出費、保管料、撮影費といった内訳まで分解して整理します。物件写真の質が反響を左右する傾向は年々強まっており、費用対効果を踏まえた方式選びが不動産会社の実務課題になっています。画像生成AIの普及で選択肢が増えた今こそ、費用相場を横断的に把握しておく価値があります。

この記事を読むことで、物件タイプや目的に応じて最適な方式を選べるようになり、社内の稟議や上長への説明にそのまま使える相場感が得られます。

この記事を読むとわかること

  • 実物・バーチャル(外注)・AI(セルフ)3方式の費用相場と内訳
  • 賃貸物件と売買物件で費用のかけ方がどう変わるか
  • 月額リース・搬入搬出・保管・撮影など費用内訳の分解
  • 費用対効果(反響改善×成約期間短縮×価格維持)の考え方
  • 物件タイプ別の選び方と、AI活用時に注意すべき表示ルール

ホームステージングの3方式:実物・バーチャル(外注)・AI(セルフ)の違い

ホームステージングと一口に言っても、実際に作業する主体と、家具が実在するかどうかで3つの方式に分かれます。まずはそれぞれの特徴を押さえておきましょう。

もともとは実物の家具を搬入する方式が主流でしたが、画像編集やAI技術の普及にともない、写真上だけで家具を合成する方式が広がりました。費用と納期を抑えられることが、普及の大きな要因になっています。

実物ホームステージング(家具搬入型)

家具レンタル会社やコーディネーターが空室に実物の家具・小物を搬入し、内覧当日にそのまま体験できる状態を作る方式です。契約期間中は毎月のレンタル料が発生し、退去時には撤去作業も必要になります。

最大のメリットは、内覧に訪れた見込み客がその場で生活動線や家具の配置感を体験できることです。写真だけでは伝わらない「部屋の広さ感」や「採光の質」まで含めて訴求できます。

一方でデメリットは、費用と納期です。搬入・撤去の日程調整が必要なため、掲載開始までに数日〜数週間かかり、複数物件へ同時展開するにはコストが積み上がります。

契約は月単位で更新されていく形が一般的なため、想定より成約が長引くと、当初見込んでいたより総費用が膨らみやすい点にも注意してください。

バーチャルステージング(外注型)

プロのデザイナーが、空室の写真に家具や小物の画像を合成する方式です。実物は動かさず、広告用の写真だけを仕上げます。修正回数や仕上がりの精度に応じて、1枚あたりの単価が設定されているのが一般的です。

メリットは、実物家具を用意する場合より低コストかつ短納期で、写真の見栄えを底上げできる点です。テイストの異なる複数パターンを比較しながら選べるサービスも増えています。

デメリットは、内覧当日には家具が存在しないため、来場者が実際の空間で体感できる情報とのギャップが生じる可能性がある点です。合成である旨の注記も欠かせません。

また、外注である以上、依頼から納品までの間にやり取りが発生します。急ぎで写真を差し替えたい場合でも、事業者の対応スピードに左右される点は、社内で完結できるAI(セルフ)との大きな違いです。

AIホームステージング(セルフ型)

画像生成AIを使い、不動産会社の担当者自身が空室写真に家具を合成する方式です。外注のやり取りが不要なため、数分〜数日で仕上がります。

メリットは圧倒的なスピードとコストの低さです。担当者が思い立ったタイミングで生成でき、外注の順番待ちや納品確認のやり取りが発生しません。

デメリットは、生成結果の品質が写真の条件(画角・光源・間取りの複雑さ)に左右されやすく、掲載前の人的チェックを省略できない点です。

AIホームステージングを提供する事業者の立場から補足すると、生成品質は「遠近感」「家具のスケール」「光源の向き」の3点で崩れやすく、掲載前にこの3点を人の目で確認する運用が実務では欠かせません。

仕組みそのものをより詳しく知りたい方は「AIホームステージングとは」も参考にしてください。

方式誰が作業するか家具の実体内覧当日の演出向いている物件
実物ホームステージング家具レンタル会社・コーディネーターあり(搬入)できる高価格帯の売買・空室の一戸建て
バーチャルステージング(外注)プロのデザイナーなし(合成画像のみ)できない賃貸・分譲マンションの広告写真
AIホームステージング(セルフ)不動産会社の担当者自身なし(合成画像のみ)できない多数物件を同時展開したいとき

この比較からわかるとおり、3方式は優劣関係ではなく、目的が異なる別の手段です。次の章では、賃貸・売買という物件区分ごとに、費用の実額を比較していきます。

3方式の違いをさらに掘り下げた記事は「ホームステージングとは」と「バーチャルステージングとは」でも解説しています。AIホームステージング単体の費用感を詳しく知りたい方は「AIホームステージングの費用比較」も参考にしてください。

BeforeAIホームステージングの仕上がり例:LDK(北欧)(ステージング前)
AfterAIホームステージングの仕上がり例:LDK(北欧)(ステージング後)
Before画像はAI生成のサンプル物件写真。After画像はカグオクAIで実際に合成した出力です

【比較表】賃貸物件・売買物件の費用マトリクス

同じ3方式でも、賃貸と売買では求められる仕上がりの水準が違うため、費用のかけ方も変わります。

賃貸物件の費用マトリクス

賃貸は入居までのスピードが優先されるため、費用を抑えた方式が選ばれやすい領域です。

方式費用の目安納期原状回復
実物家具レンタルのみで月額数万円〜。コーディネート込みは1件10万円前後〜数日〜1週間程度撤去作業が必要
バーチャル(外注)1枚1万円前後〜2万5,000円程度数日不要(画像のみ)
AI(セルフ)1枚あたり数百円からの従量制も数分〜当日不要(画像のみ)

出典:ホームステージングとは?3つの方法や費用相場・得られる効果を解説|LIFULL HOME'SVirtual Staging Art

賃貸は空室期間そのものが機会損失に直結するため、費用対効果を考えると、まずAI(セルフ)で反響を確認し、必要に応じてバーチャル(外注)へ切り替えるという段階的な運用が現実的です。

売買物件の費用マトリクス

売買は高価格帯ほど内覧時の体験そのものが決め手になりやすく、実物と外注・AIを使い分ける判断が重要になります。

方式費用の目安納期内覧当日の体験
実物専門業者への依頼で1件10万〜40万円程度数日〜数週間演出できる
バーチャル(外注)1枚1万円前後〜2万5,000円程度(複数枚は加算)数日演出できない(写真のみ)
AI(セルフ)1枚数百円〜1,000円台数分〜数日演出できない(写真のみ)

出典:ホームステージングとは?3つの方法や費用相場・得られる効果を解説|LIFULL HOME'S

売買は成約価格そのものに影響するため、費用の絶対額よりも「価格を維持できるか」で方式を選ぶ視点が重要になります。高価格帯の戸建てほど、実物との併用を検討する価値があります。

費用の内訳を分解する(月額リース・搬入搬出・保管・撮影)

「数万円〜数十万円」という相場だけでは、何にいくらかかっているのかが見えません。ここでは方式ごとに費目を分解します。

実物ホームステージングの内訳(月額リース・搬入搬出・保証金)

実物ホームステージングの費用は、家具の月額レンタル料だけでなく、搬入搬出費や保証金まで含めて考える必要があります。以下は東京リースの公表値を一例とした内訳です。

費目目安備考
家具の月額レンタル料新品・中古とも定価の10%/月が基本単価新品のみ初回2ヶ月は定価の25%×2ヶ月分
最低契約期間2ヶ月〜単発の内覧イベントには不向き
搬入搬出費(配送料)都心部の1LDKで往復11万円前後〜部屋数が1つ増えるごとに3万円台が加算
保証金商品価格合計の40%程度返却・退去時に精算
コーディネート費ワンルームで4万4,000円〜レンタル料・配送料・保証金とは別料金

出典:モデルルーム用家具レンタル・ホームステージング|麻布インテリア(東京リース)

見落とされがちなのが「保管」に相当する費用です。最低契約期間の2ヶ月を過ぎても物件が成約しない場合、家具は撤去されるまで設置されたままとなり、月額レンタル料が継続して発生します。売却が長期化するほど、実質的な保管コストが積み上がっていく構造だと理解しておく必要があります。

もう一つ見落とされがちなのが撮影費です。家具設置後にプロのカメラマンが撮影を行う場合、コーディネート費に撮影まで含まれる事業者と、撮影を別料金とする事業者があります。

バーチャル・AIいずれの方式でも、合成の元になる空室写真の撮影自体は避けられません。撮影費はどの方式を選んでも発生する共通コストだと考えておいてください。

ニトリのように自社グループで家具の製造・配送・補修まで一貫対応する法人向けサービスもあり、複数物件を継続的に展開する不動産会社の選択肢に入ります。

出典:法人向け家具レンタル|ニトリのホームステージング

バーチャルステージング(外注)の内訳(単価・修正回数・注記対応)

バーチャルステージングの費用は、写真1枚あたりの単価に、修正の回数や解像度の指定が上乗せされる構造です。人手によるデザイン編集の場合、1枚あたり1万円〜2万5,000円以上という価格帯が公開されている例があります。

出典:Virtual Staging Art

単価に含まれる範囲は事業者によって差があります。修正が1回無料で2回目以降は追加料金になるケース、逆に納得いくまで修正込みで単価が高めに設定されているケースの両方があるため、見積もり時に修正回数の上限を必ず確認してください。

価格帯に幅があるのは、家具のテイスト数、解像度、納期の速さといった条件で単価が変わるためです。急ぎの納期を指定すると割増料金が発生する事業者も少なくありません。

合成画像である旨の注記対応まで含めて見積もりに入っているかどうかも、契約前に確認すべきポイントです。注記なしの納品では、掲載時に不動産会社側で追加作業が発生します。

AIホームステージング(セルフ)の内訳(利用料・生成枚数・人的チェック工数)

AIホームステージングの料金体系は、大きく3パターンに分かれます。①生成1枚ごとの従量課金、②月間の生成枚数に上限を設けた月額プラン、③物件数に応じた法人向けの見積もりです。従量課金は少数物件のスポット利用に、月額プランは常時運用する仲介会社に向いています。

料金として表に出にくいのが、生成後に人の目で確認する工数です。遠近感やスケールの崩れをチェックする時間は、担当者の作業コストとして内訳に加えておくべきポイントになります。

月間の生成枚数が多い支店では、従量課金より月額プランのほうが1枚あたりの単価を下げやすい傾向があります。契約前に、自社の月間掲載物件数から想定される生成枚数を概算し、従量課金と月額プランのどちらが総額で安くなるかを比較しておくと無駄がありません。

実物ホームステージングとAIの費用構造比較図

2026年最新の価格相場と費用対効果の考え方

費用だけを見て方式を決めると、効果を過小評価してしまうことがあります。ここでは価格帯と合わせて、効果の面から費用対効果を考えます。

2026年の価格帯サマリー

2026年時点での価格帯は、実物が1件10万〜40万円程度、バーチャル(外注)が1枚1万円前後〜2万5,000円程度、AI(セルフ)が1枚数百円〜1,000円台という水準に落ち着いています。DIYで実物家具を用意する場合は3万〜10万円ほどに抑えられるケースもあります。

出典:ホームステージングとは?3つの方法や費用相場・得られる効果を解説|LIFULL HOME'S

国内サービスの比較記事でも、AIによる従量課金は1枚1,480円程度(当社カグオクAIの価格帯を含む)、人的チェックを含む代行プランは1枚3,980円程度、簡易ツールでは1枚233円からという例が紹介されており、AI(セルフ)の価格帯が数百円〜数千円のレンジに収まっている実態がうかがえます。

出典:バーチャルステージングの費用相場|AI・CG・実物3手法を徹底解説

反響改善という効果

ホームステージングを実施した人のうち70%以上が、閲覧数・問い合わせ数・内覧者数が増えたと回答したという調査結果があります。写真の第一印象が反響数に直結しやすいことの裏付けといえます。

空室の写真は、家具がない分だけ部屋の広さや用途がイメージしにくく、ポータルサイトの一覧画面で選ばれにくい傾向があります。家具を合成するだけでクリック率が変わるのは、この「イメージのしやすさ」を補っているためだと考えられます。

出典:ホームステージングとは?3つの方法や費用相場・得られる効果を解説|LIFULL HOME'S

成約期間短縮と価格維持という効果

同じ調査では、実施者の約79%が成約までの期間が短くなったと回答しています。費用に対して短期間での成約や値下げ回避という形でリターンが出やすいことがわかります。

出典:ホームステージングとは?3つの方法や費用相場・得られる効果を解説|LIFULL HOME'S

現場での判断基準としては、高価格帯の売買物件で内覧そのものが決め手になるケースは実物との併用を検討し、賃貸の空室期間短縮を目的とする場合はAIセルフ型で十分に効果が出るケースが大半です。

費用対効果は「反響改善」「成約期間短縮」「価格維持」の3軸に分けて、方式ごとの強みを整理すると判断しやすくなります。

効果の軸実物バーチャル(外注)AI(セルフ)
反響改善(閲覧・問い合わせ増)写真・内覧の両方で効果大写真の見栄え向上で効果あり写真の見栄え向上で効果あり
成約期間短縮内覧の説得力で効果大反響増加を通じて間接的に寄与反響増加を通じて間接的に寄与
価格維持(値下げ回避)高価格帯ほど効果が出やすい限定的限定的

この整理からわかるとおり、価格維持まで狙うなら実物、反響改善を低コストで狙うならバーチャルかAIという住み分けが基本になります。

具体的な数字で考えてみます。賃貸マンション10戸を同時にホームステージングする場合、実物なら家具レンタルだけで月額数十万円規模になりますが、AI(セルフ)なら1戸あたり数百円〜1,000円程度に抑えられ、10戸合計でも数千円〜1万円程度で済みます。空室が1ヶ月長引くごとの家賃損失と比べれば、AIの導入コストは小さな金額です。

売買物件では逆の考え方になります。物件価格3,000万円の戸建てに40万円の実物ステージング費用をかけても、物件価格に対しては1.3%程度です。内覧の説得力が上がり値下げを1回避けられれば、ステージング費用は十分に回収できる規模だといえます。

失敗しない選び方フローチャート

方式選びに迷ったときは、次の3つの問いを順番に確認してください。

物件タイプ別のおすすめ

高価格帯の戸建て・分譲住宅の売買では、内覧当日の体験まで演出できる実物ホームステージングが有利です。物件価格に対して数十万円のステージング費用は相対的に小さく、価格維持の効果で回収しやすいためです。

賃貸のワンルーム〜ファミリータイプや、複数物件を同時に広告展開したい分譲マンションでは、バーチャルまたはAIによる写真ベースの訴求が費用対効果に優れます。1件あたりの成約単価が実物のステージング費用に見合わないケースが多いためです。

判断のポイント(テキストフロー)

問1「内覧当日に家具のある空間を体験してもらう必要があるか」→ はい:実物ホームステージングを検討。いいえ:問2へ。高価格帯の売買や、内覧予約が入っている物件ではここで実物を選ぶ判断が妥当です。

問2「広告写真の点数が多く、複数物件へ同時展開したいか」→ はい:AIホームステージング(セルフ)を検討。いいえ:問3へ。展開点数が多いほど、1枚あたりの単価差が総コストに大きく響きます。

問3「仕上がりの精度と修正対応を人に任せたいか」→ はい:バーチャルステージング(外注)を検討。いいえ:AIホームステージング(セルフ)で試作してから判断。社内に確認できる担当者がいない場合は、外注に任せたほうが結果的に手戻りが少なくなります。

賃貸と売買で変わる判断軸

賃貸は「早く」「安く」「多数の物件に」広告写真を用意することが優先されるため、AI(セルフ)とバーチャル(外注)が中心になります。売買は成約価格そのものへの影響が大きいため、価格帯や物件の希少性に応じて実物との併用も選択肢に入れる判断軸になります。

同じ売買でも、築年数が古く価格帯が低い中古一戸建てでは、実物の費用対効果が見合わないことも多く、AIやバーチャルで十分なケースがあります。物件価格に対するステージング費用の割合で判断すると、方式選びの精度が上がります。

導入までの3ステップ

実際に導入する際は、次の3ステップで進めると迷いが少なくなります。

STEP1 目的とKPIを決める

「反響数を増やしたいのか」「成約までの期間を短縮したいのか」を先に決めておくと、方式選びと効果測定の基準がぶれません。

反響数が目的なら問い合わせ数・内覧予約数を、成約期間短縮が目的なら掲載から成約までの日数を、それぞれ導入前の基準値として記録しておくと、後から効果を検証しやすくなります。

目的を決めずに導入すると、方式を変えても「効果があったのかどうか」を後から判断できなくなる点にも注意してください。

STEP2 物件と方式をマッチングする

前章のフローチャートを使い、物件タイプ・価格帯・展開点数から方式を割り当てます。同じ支店内でも、物件ごとに実物とAIを使い分けて構いません。

まずは費用の低いAI(セルフ)で1〜2物件を試し、反響の変化を確認してから展開範囲を広げる進め方が、初期投資を抑えるうえで現実的です。

STEP3 表示ルールを確認して掲載する

合成画像であることの注記を入れたうえで、物件ポータルやマイソクに掲載します。次章で扱う表示ルールを掲載前に必ず確認してください。

注記の位置や文言は掲載媒体によって推奨フォーマットが異なる場合があるため、複数の媒体に同時掲載する際は媒体ごとのルールも合わせて確認してください。

導入時の注意点(表示ルール・品質チェック)

バーチャル・AIいずれの方式も、実物にない家具を写真上だけで見せる以上、表示のルールを守ることが導入の前提になります。費用を抑えられるからこそ、掲載前の確認体制まで含めて導入コストと考えてください。

現場でよくあるつまずきは、注記の入れ忘れではなく「注記はあるが小さすぎて視認できない」「現況写真を併記していない」という運用面の抜け漏れです。チェックリスト化して掲載担当者に共有しておくと防ぎやすくなります。

「合成画像である旨」の注記(表示規約・景品表示法)

合成画像であることがわからない掲載は、不動産の表示に関する公正競争規約や景品表示法上のリスクになります。「家具はCGによるイメージです」といった注記を写真に入れ、現況写真と併記するのが実務の基本です。

出典:公正競争規約の紹介|不動産公正取引協議会連合会公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会景品表示法|消費者庁

AIホームステージングを提供する立場からの実務知見として、注記は「家具はCGによるイメージです」のように、加工の事実と対象(家具)を明記する短い一文を、画像内の目立つ位置に入れる運用を推奨しています。

不動産広告におけるAI加工の扱いをさらに詳しく整理した記事は「不動産広告のAI加工ルール」でも解説しています。

生成品質のばらつきチェック

間取りが複雑な物件や画角が極端な写真では、家具の遠近やスケールが不自然になることがあります。掲載前に人の目で確認するフローを必ず挟んでください。

チェックの観点は、家具のスケールが部屋の寸法と矛盾していないか、光の向きが窓の位置と合っているか、床や壁の継ぎ目が不自然に途切れていないかの3点に絞ると、確認作業が属人化しにくくなります。

特に和室や変形間取りの物件は、生成AIが直線的な部屋を前提に学習していることが多く、不自然な仕上がりになりやすい傾向があります。こうした物件では、まず1枚だけ試作してから本番の枚数を発注する進め方が安全です。

内覧当日の体験は演出できない

バーチャル・AIいずれも、写真の反響を改善する手法である点は共通しています。内覧当日の空間演出まで必要な高価格帯の売買物件では、実物ホームステージングとの併用も選択肢になります。

写真で反響を集めたうえで、内覧が決まった物件だけ簡易的な実物ステージングを追加する、という段階的な併用の仕方も費用を抑えるうえで有効です。

よくある質問(FAQ)

Q. ホームステージングの費用は誰が負担しますか?

多くの場合、売主または貸主が負担しますが、専任媒介契約の一環として不動産会社が費用を一部負担するケースもあります。契約前に負担者と上限額を取り決めておくとトラブルを避けられます。

特に実物ホームステージングは保証金や搬入搬出費など事前に確定しにくい費目があるため、見積もり時点で総額の上限を書面で共有しておくと、後日の精算トラブルを防げます。バーチャルやAIの場合も、生成枚数や修正回数の上限を先に決めておくと、想定外の追加費用を防ぎやすくなります。

Q. 賃貸物件でも費用をかける価値はありますか?

あります。賃貸は成約単価が売買より小さいため、実物より費用の低いバーチャルまたはAI(セルフ)で反響を改善する運用が費用対効果に優れます。

空室期間は貸主にとって直接的な機会損失になるため、1枚数百円〜のAIステージングであれば、1ヶ月分の空室損失より小さい投資で反響改善を試せます。

Q. AIホームステージングだけで内覧までカバーできますか?

カバーできません。AIホームステージングは広告写真の訴求力を高める手法であり、内覧当日の空間体験までは演出できません。高価格帯の売買物件では実物との併用を検討してください。

反響を増やして内覧の母数を増やす役割と、内覧当日に成約を後押しする役割は別物だと切り分けて考えると、方式選びで迷いにくくなります。

Q. 複数物件に同時展開する場合、どの方式が向いていますか?

AIホームステージング(セルフ)が向いています。1枚あたりの単価が低く、担当者自身が生成できるため、外注の順番待ちが発生しません。

物件数が多いほど、外注のバーチャルステージングは納期の調整コストが積み上がりやすく、セルフ型との差が開きやすくなります。展開点数が数十件を超える繁忙期には、AI(セルフ)の月額プランに切り替えて単価をさらに下げる運用も検討する価値があります。

Q. 費用を抑えつつ表示ルールを守るにはどうすればいいですか?

AI(セルフ)やバーチャル(外注)を使う場合は、合成画像である旨の注記を必ず入れ、現況写真も併記してください。注記文言と現況写真の併記さえ守れば、費用を抑えた方式でも表示ルール上のリスクは大きく下がります。

不明点がある場合は、自己判断せずに首都圏不動産公正取引協議会など所属する協議会の窓口へ事前に確認するのが安全です。特に注記文言や表示位置について社内で判断が割れる場合は、掲載前に一度確認しておくと後々の指摘リスクを避けられます。

まとめ

  • ホームステージングの費用は、実物(1件10万〜40万円程度)・バーチャル外注(1枚1万円前後〜)・AIセルフ(1枚数百円〜)の3方式で大きく異なる
  • 賃貸は費用の低いAI・バーチャルが中心、売買は価格帯に応じて実物との併用も検討する
  • 費用対効果は「反響改善」「成約期間短縮」「価格維持」の3軸で考える
  • 合成画像である旨の注記など、表示ルールの順守が導入の前提になる

方式選びに正解はひとつではなく、物件タイプ・展開点数・予算のバランスで最適解が変わります。まずは費用の低いAI(セルフ)で試し、手応えを見ながら外注や実物を組み合わせていくのが、費用対効果を最大化する現実的な進め方です。

カグオクAIは、不動産会社様向けのAIホームステージングツールです。お手持ちの物件写真をアップロードするだけで、1枚数百円からの費用感でステージング画像を作成できます。